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木造文化の交差(1)

2017/03/18

ハウスコンシェルジュの伊藤です。
私の趣味の一つに遺跡や磐座、神社・仏閣巡りがあります。
さらに歴史的なことにも興味がありまして、
その守備範囲は古墳時代から飛鳥、奈良時代くらいまでを追っかけています。
その為、年に数回京都、奈良を中心に歩いているのですが、
さすがに歴史の中心地ともいうべきところですので、
行くたびに新たな発見がいくつもあり、
真実を探し出すのは一生かかっても無理でしょう(笑)。

IMG_5094日本最初の本格的寺院は飛鳥時代に建立された法興寺ですが、
それは奈良の明日香村にありました。
混乱の時代を経て法興寺はなくなり、現在は飛鳥寺として
規模は小さくなりましたが、何度も修繕を重ねた
立派な釈迦如来像(飛鳥大仏)が安置されています。
まほろばの地、明日香は石舞台をはじめ

遺跡、史跡、古墳がひしめきあいとてもロマンのある土地ですが、乙巳の変など歴史的に混乱を極めた土地でもあり日本の成立にとって重要な土地であったことがうかがい知れます。

 

この飛鳥時代までは日本の住まいといえば、

カヤを簡単に葺いた掘っ立て小屋が主流で
天皇の住まいでさえも粗末なものであったと聞きます。
それを瓦葺の大寺院を立てた蘇我一族は
大陸に大きなバックボーンを抱えていたのかもしれません。
そして、もちろん当時は自然からの素材を利用した建物しか無かったわけで、
それらはすべて木造なのです。
掘っ立て小屋は神明造りとして伊勢神宮などのの工法として残り、
瓦葺の建物は様々な様式へと変化し現在に至ります。
西暦600年後半から続く本格的な木造文化。
この住まいとしての素材の良さを私たちは後世へと伝えていきたいと思います。(続)