真夏のコンクリート打設
こんにちは、高気密高断熱高耐震の注文住宅、株式会社六花舎設計 広報部です。いろいろな補助金にも対応しております。お気軽にご相談ください。
今日も朝からジリジリと地面を照り付ける危険な暑さです。一方、秋田は大変な洪水に見舞われています。先週は九州で被害があったばかりなのに…一体どうなっているのでしょうか?
そんななか、現場では、基礎のコンクリート打設工事を行っています。
コンクリートは、気温の変化によって大きく品質に影響を及ぼします。特に真夏のコンクリートは、高温の外気温や日射、湿度の影響などにより、コンクリートの性状は変化してしまい、凝結時間が短くなり、スランプロスが大きいので、乾燥に注意する必要があり、構造物を湿潤状態に保つことが最も重要になります。
気温が高くなるとコンクリートに使用する材料の温度も上昇し、結果コンクリート自体の温度が高くなってしまいます。コンクリート温度は荷卸し地点で35℃以下になることを標準としているため、運搬中の温度上昇を考慮しながら練り混ぜ時は、注意が必要です。
そのため、コンクリートを調合するとき、所要のスランプを得るために単位水量は2から5%増加させ、目標強度を確保する水セメント比を一定にしなくてはなりません。また、打設したコンクリートは型枠を取り外すまでコールドジョイントの発生状況を確認できないので、硬化後に大きく及ぼす真夏は綿密な施工をしなくてはなりません。
温度が上昇した構造物は、内部と外部による温度差による温度ひび割れや表面が乾燥しひび割れるプラスチックひび割れの原因となるため、打込み後の養生もとても重要となります。
養生の開始時期は、打込み後できるだけ速やかに養生を開始します。
まず、コンクリート表面の水分の逸散を防ぐため散水を行います。
そして、湛水養生を行います。湛水養生とは、打込むコンクリート周囲の型枠をあらかじめ高くし、コンクリート打込み後の表面に水を張り、湿潤状態を長く保つ養生です。
それから湿布養生を行います。保湿のためコンクリート露出面は、十分に散水して表面部に密着するよう水密性のシートまたは養生マットを被せます。その後、養生期間中の散水については状況に応じて1日1回以上行います。
最後に被膜養生を行います。被膜養生は、被膜養生剤をコンクリート表面に散布または塗布し、表面に不透水性の膜を作り、表面からの水分逸散を防止します。
真夏の暑い日にコンクリートを施工すると、通常よりもコンクリートの温度が高いため、スランプの低下時間が速くなり、日射を浴びたコンクリート表面の乾燥時間も短くなります。何より、施工をしている人達の疲労も大きくなります。