ネット銀行の住宅ローン

こんにちは、高気密高断熱高耐震の注文住宅、株式会社六花舎設計広報部です。

家を建てたいとなると、一番気になるのは資金面ですね。住宅ローンは３５年という長期間のライフプランが必要となります。

そういえば、先月の日銀が長期金利の上限を引き上げたため、今月に入り銀行各社が固定型の住宅ローン金利を上げました。物価の値上げで頭が痛いのに住宅ローン金利まで上がってしまったらと切実に考えてしまいます。

弊社でも　住宅ローンの事前審査や事前申し込みされる方のお手伝いをしているので、とてもとても気になります。

また、ここ最近のお客様は、住宅ローンの選択肢に、ネット銀行を入れる方も増えてきました。

でも、普通の銀行とどう違うのかよくわからないという声もよく聞かれます。

ネット銀行は、対面の店舗を持たず、インターネット上の取引を中心とした銀行のことで、預金だけでなく、住宅ローンを組むこともできます。しかも、住宅ローンの金利は普通の銀行より低いという特徴があります。

ただし、ネット銀行の住宅ローンは普通の銀行とは違う使い勝手で困ることもあります。自分に合っているかどうかを判断するには、メリットだけでなくデメリットも知っておきたいですよね。

ネット銀行は、対面の店舗や自社のATMをほとんど持たず、インターネット上の取引を中心とする銀行のことです。店舗やスタッフの経費が少ないため、預金金利が高めで振り込みなどの手数料も安いなどのメリットがあります。パソコンやスマホがあればいつでもどこでも取引でき、窓口やATMに直接行く必要もないので、とても手軽に利用できるのが魅力のため、ネット銀行を利用する人は増えています。

現在は、日本の住宅ローンは、長く低金利が続いています。そのため、現在は変動金利を選ぶ人が多いようです。例えば、住宅ローン比較サイトで2022年6月の変動金利を調べてみると、都市銀行や地方銀行だと、低いところで0.475%というところがありますが、ネット銀行だと0.289%や0.380%といった金利も見られます。月々の返済額はそれほど大きな差に感じられなくても、総支払額は大きく違ってきます。少しでも金利が安い方が、魅力的ですよね。

ネット銀行の住宅ローン金利が安いのは、対面の店舗を最小限に絞り自前のATMもほとんど持っていないため、店舗運営にかかる経費や人件費が少ないからです。住宅会社で例えると、住宅展示場やモデルハウスを持たないで、経費を抑えることに似ています。そして、手続きはWEBか郵送で済み、徹底したコストカットのおかげで、低金利でも利益を確保できる構造になっているようです。

このように、金利が低く、WEBで申し込みが完結するため、手続きに時間がかかりません。一般的な銀行では、窓口で説明を受けたり書類を書いたりするので、かなり長い時間がかかってしまいます。しかも、窓口の多くは平日のみの営業ですので、仕事が忙しい人にとっては、いつでも申込み手続きができるネット銀行の手軽さはありがたいですよね。

また、ネット銀行は保証会社を使わず自行で保証を行うため、保証料がかからないことが多いです。一般の銀行では、住宅ローンを組む際に、万が一返済が滞った場合に返済の立替を行う「保証会社」による保証をつけるのが一般的です。

もちろん、デメリットもあります。

ネット銀行では、保証会社を使わず万が一の場合には自行で債権回収を行うので、必然的に審査が厳しくなっています。特に、自己資金率が低い、勤続年数が短め、正社員以外の雇用形態という場合には、審査通過のハードルが高くなってしまうこともあるようです。

また、ネット銀行の事前審査は収入などの自己申告の情報で審査をするため、非常に手軽なのはメリットなのですが、その分精度が低く、本審査で覆ってしまうことがあります。このような事態はできるだけ避けたいので、与信などに不安がある場合は一般的な銀行の方が安心です。

また、申込はWEBで完結しますが、書類のやりとりは郵送やメールで行います。そのため、手続きに意外と時間がかかるのがデメリットです。

一般的な銀行では、書類に不備があればその場で修正することもできますが、ネット銀行では改めて書類を送付するため、こうした往復で時間がかかってしまう面もあります。

それから、ネット銀行ではつなぎ融資を行わない銀行もあります。注文住宅では、契約時、着工時、上棟時、完成時と何度かに分けて支払いをするのが一般的です。完成までの支払額は、総額の60%程度のところが多いです。一般銀行からの融資が行われるのは完成時ですので、それまでの支払いは自己資金を用意するか、銀行からのつなぎ融資を利用することになります。

最後に、ネット銀行で注意したいのは、事務手数料の金額です。総額の2.2%など割合で提示されることが多いのですが、計算してみると一般的な銀行の保証料よりも高額になるケースもあり、注意が必要です。

すなわち、ネット銀行の金利は非常に安く、一度は候補として検討される方も多くおられますが、コールセンターやチャットサービスなどはあるものの、対面で担当者に相談することが難しいため、さまざまな情報を自分で調べて整理する必要があります。

住宅ローンの利用が初めてという方にとっては、負担になることもありますので、メリットデメリットもよく把握し、慎重に検討していきましょう。